ユニ・チャーム株式会社 · 2025年12月期
ユニ・チャームは、赤ちゃん向けの会社なのか。
ユニ・チャームと聞くと、まず紙おむつを思い浮かべる人は多いはずです。けれど、現在の会社を数字で見ると、赤ちゃん向けだけでは説明できません。2025年度の売上高は9,453億円。その64.2%は海外で、ペットケアだけでも1,561億円あります。会社自身も、ベビー・フェミニン・ウェルネス・ペットの4領域を、不織布・吸収体という共通技術でつないでいます。
投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。
ユニ・チャームと聞いて、最初に浮かぶのは紙おむつかもしれません。
ブランドを見ても、赤ちゃん向け商品は会社の大きな顔です。
ただ、現在の数字をたどると、会社の広がりは年齢も国境も越えています。
売上高は9,453億円
最初に注目したいのは、売上の場所です。
売上の64.2%は海外
海外の中でもアジアの存在が大きい。
アジアだけで売上の41.2%
ユニ・チャームの現在地を3つの数字で見る
2025年度実績。海外比率とペット+ウェルネス構成比は会社開示。
では、商品側はどうでしょうか。
パーソナルケアは7,744億円
だから「もう紙おむつの会社ではない」と言うのは違います。
ただし、その隣にはすでに大きな別の柱があります。
ペットケアは1,561億円
人向けが中心、それでもペットは1,500億円を超える
2025年度の事業別売上高。同じセグメント開示ベース。
ペットだけを切り出すより、会社が今どこへ経営資源を向けているかを見ると、もう少し意味が見えます。
ペット+ウェルネスで売上の38%
ウェルネスは大人用排泄ケアなど、年齢が上がった先の生活を支える領域です。
赤ちゃん向け商品から始めて、別の年齢層へ伸ばした会社、というだけでもありません。
4つの領域で「誕生から介護まで+ペット」
この広がりを支えているのが、商品名ではなく技術です。
共通するのは、不織布と吸収体
実は、会社の始まりから紙おむつだったわけでもありません。
建材から始まり、今は約80の国と地域へ
ここまで見ると、赤ちゃん向けの商品は「昔の事業」ではありません。
今も大きな事業の一部です。
ただ、その商品を生んだ技術が、同じ会社の中で年齢、対象、地域をまたいで使われています。
THE VIEW AFTER THE NUMBERS
数字をつなぐと、こう見えた
ユニ・チャームは、「紙おむつの会社ではなくなった」という話ではありません。
2025年度のパーソナルケア売上は7,744億円で、今も会社の中心です。一方でペットケアは1,561億円、ペット+ウェルネスは売上の38%。そして売上全体の64.2%は海外です。
この広がりをつないでいるのが、不織布・吸収体の加工・成形技術です。
赤ちゃん向けの紙おむつ、女性向けの生理用品、大人向けの排泄ケア、ペット用トイレタリー。対象は違っても、「吸収する」「清潔を保つ」「暮らしの負担を軽くする」という技術と用途が横につながっている。
ユニ・チャームをひとつの商品で見るより、共通技術が人の一生とペット、そして約80の国と地域へどう伸びたかを見る方が、現在の会社の姿に近づきます。