ナブテスコ株式会社 · 2025年12月期
ロボットの関節から自動ドアまで。ナブテスコ3,079億円を貫く「動き」。
ナブテスコの製品は、完成品の名前では見えにくいものが多いです。産業用ロボットの関節、鉄道のブレーキとドア、航空機の飛行操縦系、建物の自動ドア、船の主機制御、食品の包装機。2025年12月期の売上高は3,079億円。会社推計では、中大型産業用ロボット関節用の精密減速機で世界約60%、建物用自動ドアで国内約60%のシェアを持ちます。ばらばらに見える製品を並べると、共通しているのは『動きを止める・伝える・制御する』仕事です。
投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。
ナブテスコの名前を、街で直接見る機会は多くありません。
でも、製品はよく動いています。

売上高は3,079億円
売上は4つのセグメントに分かれます。
最大は自動ドアを含むアクセシビリティ
完成品ではなく、いくつもの『動き』に入る
2025年12月期のセグメント売上高。
セグメント名だけでは、何をしている会社かまだ見えにくい。
製品を一つずつ見ると輪郭が出ます。
ロボットの関節で世界約60%
工場の次は、鉄道です。
鉄道ブレーキ約50%、ドア約60%
空でも同じです。
国産航空機の飛行操縦系で約100%
建物では、自動ドアです。
建物用自動ドアで国内約60%
海にも入り込んでいます。
大型船の主機制御で世界約40%
食品工場にも別の「動き」があります。
レトルト食品向け包装機で国内約85%
こうした事業が一社に集まったのは、もともと別々の歴史を持つ2社が統合したからです。
一方の祖業は、1925年の鉄道用空気ブレーキ
もう一方は、航空機と精密機械の系譜でした。
帝人製機とナブコが2003年に統合
ロボット、鉄道、航空機、自動ドア、船、包装機。
市場は違っても、会社が入っている場所には共通点があります。
完成品そのものではなく、何かを正確に動かす場所です。
THE VIEW AFTER THE NUMBERS
数字をつなぐと、こう見えた
2025年12月期のナブテスコは、売上高3,079億円、営業利益207億円。
売上はアクセシビリティ1,107億円、トランスポート1,005億円、コンポーネント793億円、マニュファクチャリング174億円に分かれています。
会社推計の市場シェアを見ると、中大型産業用ロボット関節用精密減速機は世界約60%、鉄道ブレーキは国内約50%、鉄道ドアは約60%、国産航空機向け飛行操縦系は約100%、建物用自動ドアは国内約60%、レトルト食品向け包装機は約85%。
この並びは偶然ではありません。
ナブコの鉄道ブレーキ・自動ドアの系譜と、帝人製機の航空機器・精密機械の系譜が2003年に一つになりました。
ナブテスコは、目立つ完成品を売る会社というより、機械や乗り物や建物の「動き」に入り込み、狭く深い市場で高いシェアを積み上げてきた会社です。