日本電子株式会社 · 2026年3月期

光通信レーザーの製造で伸びた、日本電子の描画装置

日本電子は、電子顕微鏡や分析装置、電子ビーム描画装置をつくる会社です。研究開発や半導体製造の現場へ、物質の構造を調べたり、微細なパターンを描いたりする装置を供給しています。

電子ビーム描画装置の前に置かれたウェハから、微細な格子を持つレーザーチップと光ファイバーへ続く製造現場
DATA VIEW

スポットビームの受注と売上は、ともに伸びた

各項目の2025年3月期を100とした指数。2026年3月期までの実績だけを表示。棒は0起点の共通尺度で、受注と売上の基準額は別です。

スポットビームの受注と売上は、ともに伸びた
受注:2025年3月期100
受注:2026年3月期129
売上:2025年3月期100
売上:2026年3月期117

出所:2026年3月期 決算説明会、PDF p.35。資料のFY24は2025年3月期、FY25は2026年3月期です。

電子線で描くのは、レーザーの回折格子

レーザーをつくる人が、描画装置を使う場所

DFBレーザー製造の一部を模式化。装置・材料の大きさや格子の間隔は実寸ではありません。

  1. 光デバイスメーカー

    作業者が描画装置の前で、レジストで覆われた円形ウェハを扱う様子。

    レジストを塗ったウェハを用意

    材料は化合物半導体。表面に描画用のレジストを塗ります。

    ウェハを装置へ
  2. 日本電子の描画装置

    装置の中の電子線が、ウェハのレジスト上に平行な格子パターンを描く拡大模式図。

    電子ビームで格子のパターンを描く

    スポット型描画装置が、回折格子になるパターンを描きます。

    描画したウェハを次工程へ
  3. 顧客の後続工程

    後続工程でできた格子を持つレーザーチップから、光が光ファイバーへ進む様子。

    格子を形成し、レーザーチップへ

    現像・エッチング、再成長、電極形成、チップ化を経て光を出す部品にします。

日本電子が供給するのは描画装置です。レーザーは顧客の複数の製造工程を通ってできあがります。

出所:決算説明会 PDF p.30(製造工程)、p.35(装置と用途)

描画装置の中でも、売れ方が分かれた

半導体を「見る」装置は、別の工程を受け持つ

CONCEPT MAP

顧客の工程から、日本電子の装置を見る

半導体関連の装置でも、受け持つ仕事は異なります。

顧客の製造・解析工程描く対象、調べる対象を分ける
  1. レーザーの格子を描くスポット型電子ビーム描画装置
  2. フォトマスクを作るマルチビーム・シングルビーム描画装置
  3. 構造を調べるFIBで試料作製、TEMで計測

THE VIEW AFTER THE NUMBERS

数字をつなぐと、こう見えた

日本電子の装置は、材料の構造を観察する場所にも、光通信レーザーの微細なパターンを描く場所にもあります。製造工程の具体的な仕事から見ると、装置が必要とされる理由が分かります。

2026年3月期は、スポットビームの受注・売上が伸びる一方、マスク描画装置の販売台数は減りました。光通信レーザーの回折格子を描く装置と、集積回路用のフォトマスクを描く装置。日本電子の同じ描画装置群でも、顧客の製造工程に応じて需要の動きは分かれました。

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投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。

使用した一次資料

2026年3月期 決算説明会

日本電子株式会社 · 2026-05-29

使用ページ: p.4 / p.8 / p.30 / p.31 / p.35

原文を開く →

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