三菱電機株式会社 · 2026年3月期

冷蔵庫も、FAも、宇宙も。同じ会社に残った電気の105年。

三菱電機の製品を並べると、冷蔵庫、エアコン、エレベーター、FA機器、鉄道、半導体、人工衛星までかなり離れて見えます。ただ、1921年の設立時点ですでに変圧器、電動機、扇風機を同時につくっていました。2026年3月期の売上高は5兆8,947億円。現在も家庭、工場、ビル、社会インフラ、宇宙まで事業が残っています。105年を通して見ると、三菱電機は一つの主力製品から多角化したというより、「電気をつくる・動かす・制御する」技術を、使う場所ごとに広げ続けた会社に見えてきます。

5兆8,947億円FY2025売上高
2兆3,182億円ライフの事業別売上高
50%海外売上比率

投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。

三菱電機の製品を並べると、同じ会社とは思えないほど幅があります。

冷蔵庫。エアコン。エレベーター。FA機器。鉄道。半導体。人工衛星。

ただ、会社の始まりから見ると、この広さは突然できたものではありません。

電気と制御を、異なる場所へ
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モーターの巻線と家電・工場制御・衛星の模型で、電気と制御の広がりを表した編集上の解釈です。製品同士の直接的な技術系譜や配線、売上比率を示すものではありません。

売上高は5兆8,947億円

最大の事業は、家やビルに近い「ライフ」です。

ライフは2兆3,182億円

工場と自動車も、同じくらい大きな領域です。

インダストリー・モビリティは1兆6,738億円

さらに、電力・鉄道・防衛・宇宙を含むインフラがあります。

インフラは1兆4,634億円

DATA VIEW

現在の三菱電機は、家庭・工場・インフラにまたがる

2025年度の事業別売上高。セグメント間取引を含むため、連結売上の構成比ではありません。

2兆3,182億円ライフ
1兆6,738億円インダストリー・モビリティ
1兆4,634億円インフラ
2,871億円セミコンダクター・デバイス
1,580億円デジタルイノベーション

地理的にも、国内だけの会社ではありません。

売上の半分が海外

この幅広さは、設立時からすでに始まっていました。

1921年、造船所の電機部門から独立

そこから家庭へ入ったのが、冷蔵庫です。

1933年、冷蔵庫へ

同じ時期、都市の縦方向の移動も電気で制御するようになります。

1935年、エレベーターとエスカレーターへ

次に、制御の対象が工場の機械へ広がります。

1972年、MELSECシーケンサ

そして電気と制御の対象は、地上から宇宙へも伸びました。

1969年、人工衛星の主契約者へ

1980年代以降は、制御の計算そのものが高度になります。

1987年、32ビットCNCへ

冷蔵庫と人工衛星は、用途だけ見ればほとんど共通点がありません。

ただ、会社の歴史を見ると、電気を変換し、モーターを動かし、機械を制御し、情報を処理する技術が、使う場所ごとに枝分かれしてきたことが分かります。

THE VIEW AFTER THE NUMBERS

数字をつなぐと、こう見えた

2026年3月期の三菱電機は売上高5兆8,947億円、営業利益4,330億円。

事業別売上では、ライフが2兆3,182億円、インダストリー・モビリティが1兆6,738億円、インフラが1兆4,634億円と大きな柱です。これらにはセグメント間取引が含まれるため、連結売上の構成比としては扱いません。

1921年の設立時から、変圧器、電動機、扇風機を同時に生産していました。1933年には冷蔵庫、1935年にはエレベーター、1972年にはFAのMELSEC、そして人工衛星へ。

三菱電機は、一つの製品からまったく別の会社になったわけではありません。

電気を「つくる・変える・動かす・制御する」技術を、家庭、工場、ビル、交通、社会インフラ、宇宙へ105年かけて広げてきた会社です。

使用した一次資料

2025年度 決算説明資料

三菱電機株式会社 · 2026-04-28

使用ページ: p.5 / p.9 / p.10 / p.11 / p.13

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ブラザー工業株式会社 · 2026年3月期

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始まりは、ミシン修理。ブラザー8935億円の技術の枝分かれ。

2026年3月期のブラザー工業は売上収益8,935億円、営業利益779億円。プリンティング&ソリューションズが5,706億円で最大ですが、インダストリアル・プリンティング1,393億円、マシナリー830億円、パーソナル&ホーム610億円など複数の事業があります。起点は1908年のミシン修理。1932年には家庭用ミシンの国産化に成功し、その製造で培ったプレス・精密加工技術をタイプライターへ、モーター技術を家電へ広げました。1962年にはミシン加工用の社内技術を使ってタッピングマシンを生産し、工作機械へ進出。1971年には高速ドットプリンターを開発し、電子制御と印字ヘッドの技術が後のFAXやプリンターにつながります。ブラザーはミシンを捨ててプリンター会社になったのではなく、ミシンをつくるために磨いた技術を、別の機械へ繰り返し移してきた会社です。

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8,935億円FY2025売上収益