住友林業株式会社 · 2025年12月期
住友林業を日本の住宅会社だと思うと、数字が合わない。
住友林業と聞くと、日本の木造注文住宅を思い浮かべます。そのイメージは今も大切ですが、2025年12月期の数字はそれだけでは合いません。グループ売上高は2兆2,676億円。米国戸建住宅事業だけで7,860億円を売り上げ、経常利益は1,050億円。会社はこの事業だけで連結経常利益の約60%を占めると説明しています。1691年の銅山周辺の森林経営から始まった会社が、木材流通と住宅を経て、利益の中心を米国にまで広げています。
投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。
住友林業と聞いて、最初に浮かぶのは日本の木造住宅ではないでしょうか。
そのイメージは間違っていません。
ただ、現在の利益の中心を見ると、会社はもっと海外にあります。

森林、木材、国内外の住宅模型を一つの木目でつないだ編集上の解釈です。日本からの木材輸出経路、戸数や利益の比率、実際の開発計画を示すものではありません。
売上高は2兆2,676億円
その規模の中で、米国住宅がかなり大きくなっています。
米国戸建住宅だけで7,860億円
利益で見ると、存在感はさらに大きくなります。
経常利益1,050億円
日本の住宅会社、だけでは数字が合わない
FY2025の連結規模と米国戸建住宅事業。
販売戸数でも、米国はすでに大きな住宅会社です。
2024年、米国で11,267戸
さらに豪州も含めると、年間の引渡し規模はもっと大きくなります。
米国・豪州で17,666戸
一方、日本で積み上げてきた住宅の歴史も大きいです。
国内住宅は累計約37万棟
では、なぜ「林業」という名前の会社が住宅を大規模に手がけるのでしょうか。
原点は、住宅販売よりずっと前です。
1691年、銅山のための森林経営から始まった
その森林は、使い続けるだけでは維持できませんでした。
1894年、大造林計画
森林を育てる。
木材を伐採し、加工し、流通させる。
その先に、住宅を建てる事業がつながりました。
森林から住宅、発電まで
その住宅事業が、日本だけでなく米国と豪州へ大きく伸びた。
だから現在の数字は、「日本の木造住宅会社」という第一印象だけでは合わなくなっています。
THE VIEW AFTER THE NUMBERS
数字をつなぐと、こう見えた
2025年12月期の住友林業は売上高2兆2,676億円。
米国戸建住宅事業だけで売上7,860億円、経常利益1,050億円。会社はこの事業が連結経常利益の約60%を占めると説明しています。
2024年には米国で11,267戸を販売し、会社資料では全米9位。2025年には米国・豪州を合わせて17,666戸を販売・引き渡しました。
その一方、会社の原点は1691年の別子銅山周辺の森林経営です。
木を確保し、森を再生し、木材を流通させ、住宅を建てる。
住友林業は日本の住宅会社が海外へ出たと見るより、木を扱う長いバリューチェーンの住宅部分が海外で巨大化した会社と見る方が、現在の数字に合います。