株式会社資生堂 · 2025年12月期
日本事業は3割。資生堂の売上は、すでに世界に広がっている。
資生堂は、1872年に東京・銀座で生まれた日本企業です。しかも現在の本業は、誰が見てもビューティーです。その意味で「日本の化粧品会社」という説明は正しい。ただ、2025年12月期の数字を見ると、「日本で稼ぐ会社」という印象はかなり変わります。全社売上9,700億円に対し、日本事業は2,953億円で約30.4%。中国・トラベルリテールだけで3,422億円と、日本事業を上回りました。さらに会社は約120の国と地域で事業を展開し、2030年戦略ではMedical & DermaやLifestyleという新市場まで掲げています。日本発でありながら、売上・組織・次の成長領域までグローバルに広がる資生堂を見直します。
投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。
資生堂は、日本企業です。
1872年に東京・銀座で創業し、現在も日本に本社を置くビューティー企業です。
ただ、売上の場所を見ると、「日本中心」という見え方は大きく変わります。
売上は9,700億円
まず、日本事業の大きさを見ます。
日本事業は2,953億円
裏返すと、日本事業以外の方が大きくなります。
日本事業以外で約69.6%
売上の約7割は、日本事業以外
2025年12月期。日本事業2,953億円と全社売上9,700億円からの当サイト計算。
中でも、日本より大きい報告セグメントがあります。
中国・トラベルリテールは3,422億円
日本発だが、事業の重心は複数地域にある
FY2025実績と会社概要。
会社そのものの広がりも、売上の数字と一致します。
約120の国と地域で事業展開
従業員は約3.2万人、国籍は約100
研究開発も一拠点だけではありません。
研究開発拠点は5カ所
この会社は、最初から化粧品会社だったわけでもありません。
原点は1872年の洋風調剤薬局
2030年に向けた戦略でも、従来型の化粧品の外側を明示しています。
Medical & Derma、Lifestyleを新市場へ
地域の利益構造も、さらに分散させようとしています。
米州・欧州・アジアパシフィックでも2桁利益率へ
資生堂は、日本の会社です。
ただ、「日本市場を中心に化粧品を売る会社」という一文では、現在の資生堂はかなりこぼれます。
THE VIEW AFTER THE NUMBERS
数字をつなぐと、こう見えた
2025年12月期の資生堂は売上9,700億円、コア営業利益445億円でした。
日本事業は2,953億円で、全社の約30.4%。日本事業以外の報告セグメントを合計すると約69.6%です。さらに中国・トラベルリテールは3,422億円、約35.3%で、日本事業を上回りました。
会社は約120の国と地域で事業を展開し、従業員は約3.2万人。研究開発拠点は5カ所です。
原点は1872年の銀座の洋風調剤薬局で、化粧品への進出は1897年。現在の2030戦略では、Medical & DermaやLifestyleまで新市場として掲げています。
つまり資生堂は、「日本ではなくなった会社」ではなく、日本発の美と科学を軸に、売上・組織・次の事業領域を世界へ広げている会社として見ると、その現在地が分かりやすくなります。