株式会社サンリオ · 2026年3月期

サンリオは、「ハローキティのグッズ会社」なのか。

ハローキティのグッズを売る会社。そんなイメージで決算を見ると、営業利益率40.1%、ロイヤリティ売上964億円、ハローキティ以外のキャラクターが物販・ライセンスの売上総利益の6割超という数字が出てきます。

40.1%営業利益率
964億円ロイヤリティ売上高連結売上高の約49.7%(当サイト計算)
62.7%ハローキティ以外の構成比国内外の物販・ライセンス事業の売上総利益ベース(当サイト計算)

投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。

ハローキティのグッズ会社。サンリオにそんな印象を持っている人は多いと思います。

もちろん物販は今も大きな事業です。でも2026年3月期の数字を順番に追うと、サンリオが何を持ち、どう稼ぎ、どこへ向かっているのかはかなり違って見えてきます。

「グッズを売る会社」にしては、利益率がかなり高い

最初に損益計算書を見ると、会社の稼ぎ方に違和感があります。

商品を自社で作って売るだけではなく、他社がサンリオのキャラクターを商品、アパレル、飲食などに使うことで売上が生まれる。その仕組みが、会社の高い収益性を支えています。

しかも、ハローキティが過半を占める会社ではなくなっていた

サンリオと聞いて真っ先に思い浮かぶキャラクターは、やはりハローキティです。ところが、物販・ライセンス事業の売上総利益をキャラクター別に見ると、10年前から大きく変わっています。

DATA VIEW

10年で、ハローキティ一極からキャラクター群へ

国内外の物販・ライセンス事業の売上総利益構成。

2016年3月期: ハローキティ 60.6%, その他 39.4%2016年3月期
ハローキティ60.6%その他39.4%
2026年3月期: ハローキティ 37.3%, その他 62.7%2026年3月期
ハローキティ37.3%その他62.7%

これは「キティが弱くなった」というより、シナモロール、ポムポムプリン、クロミなど、別のキャラクターが同時に稼げる会社へ変わってきたと読む方が自然です。

人気投票を見ると、ハローキティは5位だった

決算資料だけでなく、ファンがどのキャラクターを選んでいるかを見ると、ポートフォリオの広さがさらに分かります。

世界的な象徴であるハローキティが5位でも、人気投票そのものは7,000万票を超える。サンリオの強さは、一人のスターだけではなく、次々に好きなキャラクターが見つかることにもあります。

海外で伸びているのも、キャラクターを貸し出せる強さだった

キャラクターを複数持ち、ライセンスで広げられる仕組みは、海外の数字にも表れています。

店舗を国ごとに大量出店しなくても、現地の企業やブランドがキャラクターを使えば市場を広げられる。この伸び方も、単なるグッズ小売とは違います。

そして次は、「貸す」だけでなく自分たちでゲームを出す

ここまでなら、サンリオは多数のキャラクターを他社へライセンスする会社として理解できます。ただ、次の成長投資では一歩先へ進もうとしています。

THE VIEW AFTER THE NUMBERS

数字をつなぐと、こう見えた

数字をつなぐと、サンリオは「ハローキティのグッズを売る会社」だけではありませんでした。

営業利益率は40.1%。ロイヤリティ売上高は964億円規模まで拡大し、国内外の物販・ライセンス事業ではハローキティ以外のキャラクターが売上総利益の62.7%を占めます。10年前はハローキティだけで60.6%でした。

つまり強みは、一人のスターに依存することではなく、多数のキャラクターを持ち、その時々で人気になるIPを育て、世界中の企業へ広げられるキャラクターポートフォリオです。2026年の人気投票でハローキティが5位だったことは、その変化を象徴しています。

そして次は、そのIPを貸すだけではなく、自社パブリッシングで約10本のゲームを出し、自社制作アニメにも進もうとしています。サンリオが掲げる「グローバルIPプラットフォーマー」という言葉は、決算の数字を追ったあとだと、単なるスローガンではなく会社の稼ぎ方そのものに見えてきました。

使用した一次資料

2026年3月期 通期決算説明資料

株式会社サンリオ · 2026-06-23

使用ページ: p.9 / p.11 / p.12

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長期ビジョン・中期経営計画アップデート2025

株式会社サンリオ

使用ページ: p.25

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「2026年サンリオキャラクター大賞」結果発表

株式会社サンリオ · 2026-06-28

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株式会社サンリオ · 2026-04-21

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