日東紡績株式会社 · 2026年3月期
日東紡がAI基板に供給するガラスの布
日東紡は、電子基板向けのガラス繊維や住宅の断熱材、検査薬などをつくる素材・製品メーカーです。電子材料事業では、ガラスの糸と、それを織ったクロスを、銅張積層板メーカーなどへ供給しています。

ガラスの糸を織り、基板の中へ
日東紡の材料が、積層板や配線基板をつくる工程を経て、電子機器に組み込まれます。
日東紡
糸とクロスを供給する
細いガラスの糸を布状に織り、処理したクロスをつくります。糸そのものも販売します。
銅張積層板・基板メーカー
樹脂・銅箔と重ねる
- 銅箔
- ガラスクロス
- 樹脂
クロスは樹脂と組み合わされ、銅箔を含む基板の中で絶縁と補強を担います。
基板を使うメーカー
半導体を支える基板へ
チップ → パッケージ基板 → マザーボード
チップの下のパッケージ基板にも、その下のマザーボードにも、ガラスクロスが使われます。
構造・層数を簡略化した模式図です。ガラスの種類は用途に応じて選ばれます。
信号の損失と、基板の反りに別々のガラスで応える
伸びた販売を、どの工程で受け止めるか
電子材料の外部顧客向け売上高
2025年3月期と2026年3月期の実績。単位:百万円。内部売上を含めず、0起点の共通尺度で比較。出典:決算短信 PDF pp.16–17。
材料の供給を増やすための工程分担
2026年9月の統合報告書が示す方針。全製品の織布を外部に移すという説明ではありません。
- 溶かして糸にする特殊組成の溶融と極細ヤーンの紡糸に集中
- 織る工程で協業する南亜プラスチックへの織布工程の外部委託
- クロスを仕上げる表面処理の技術と処理能力を強化
連結純利益には、資産売却の利益も入っている
THE VIEW AFTER THE NUMBERS
数字をつなぐと、こう見えた
日東紡が供給するのは、基板の中で絶縁と補強を担うガラスの布です。さらに、信号の損失を抑えるNE/NERと、熱膨張や反りに対応するTという、異なる要求に応える材料があります。
電子材料事業の伸びを受け止めるには、組成を設計するだけでなく、極細の糸と薄いクロスを安定して量産し、必要な工程の能力を増やす仕事が要ります。織布での協業と自社の増産投資は、その供給を組み立てるための選択です。