NGK株式会社 · 2026年3月期
がいしの破片から、AI半導体へ。NGKのセラミック100年。
NGKの原点には、一片のがいしがあります。日本で高電圧用がいしがまだ輸入品だった時代、米国製がいしの破片を手掛かりに国産化へ挑み、1919年に会社が生まれました。2026年3月期の売上高は6,701億円。現在の最大事業は自動車排ガス浄化などの環境分野ですが、AI半導体の製造を支えるセラミック部品まで伸びています。100年の変化をつなぐのは、製品名ではなく、セラミックの材料と製造を制御する技術です。
投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。
NGKの原点には、一片のがいしがあります。
現在の売上高は6,701億円。けれど会社の中身は、送電用がいしだけではありません。

がいし、排ガス向け多孔質基材、半導体装置向け部材の模型で、材料技術の広がりを表した編集上の解釈です。実際の製品仕様、売上比率、性能や浄化効果を示すものではありません。
売上高6,701億円、営業利益950億円
環境事業が59.6%
デジタル社会事業は30.7%
FY2025のNGK
会社開示の事業構成比。
100年前、この構成は想像できないほど単純でした。
一片の米国製がいしから始まった
1919年、がいし部門が独立
そのセラミック技術は、電力の外へ移っていきます。
1976年、自動車の排ガスへ
1989年、粒子を捕まえるDPF
そして1990年代、用途は半導体製造装置へ移ります。
1996年、半導体工場の中へ
AI需要でデジタル社会事業が伸びた
社名から「碍子」が消えた
がいし、自動車排ガス、半導体製造装置。
製品だけを見るとかなり離れています。
ただ、どれも「セラミックに、必要な形・耐熱性・絶縁性・微細構造を与える」という材料と製造の積み重ねです。
THE VIEW AFTER THE NUMBERS
数字をつなぐと、こう見えた
2026年3月期のNGKは、売上高6,701億円、営業利益950億円。
売上構成は環境59.6%、デジタル社会30.7%、エネルギー・産業9.7%です。
出発点は、高電圧に耐える国産がいし。米国製がいしの一片を手掛かりに研究を始め、1919年に会社が設立されました。
その後、1976年のハニセラム、1989年のDPF、1996年の半導体製造装置用セラミックスへ用途を広げました。FY2025はAI向け半導体需要を背景に、デジタル社会事業も大きく伸びています。
NGKはがいし会社から半導体会社へ入れ替わったわけではありません。
同じセラミック技術を、送電、自動車、半導体という時代ごとの難しい場所へ移し続けてきた会社です。