株式会社マキタ · 2026年3月期
売上の83%は海外。マキタ7,776億円を支える、工具と修理網。
マキタと聞けば、まず電動工具が浮かびます。そのイメージは正しい。ただ、2026年3月期の数字を見ると、会社の強さは工具そのものだけでは説明しきれません。売上7,776億円のうち海外は6,455億円で、当サイト計算では約83.0%。生産台数の92.5%も海外です。さらに世界約50カ国に直営の販売拠点を持ち、約180カ国で製品を販売しています。1915年のモータ販売・修理から始まった会社が、製品をつくるだけでなく、売る・直す・届けるところまで世界で抱えるようになった過程を見ます。
投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。
マキタと聞けば、電動工具を思い浮かべる人が多いはずです。
そのイメージは、今も本業をかなり正しく表しています。
ただ、数字を地域と生産の場所で切ると、別の輪郭が見えてきます。

電動工具を中心に、モータ、交換部品、修理台を重ねた編集イメージ。販売・修理・部品供給の役割を表し、実際の拠点配置や将来戦略の達成を示すものではありません。
売上は7,776億円
その売上の大半は、日本の外でつくられています。
海外売上は6,455億円
売上の約83%は海外
2026年3月期。海外比率は当サイト計算。
海外の中でも、特に大きいのが欧州です。
欧州だけで3,901億円
販売だけでなく、生産も海外が中心です。
生産台数の92.5%が海外
売る場所も、つくる場所も海外が中心
2026年3月期。売上比率のうち83.0%と50.2%は当サイト計算。
では、なぜここまで海外に広がったのか。
会社の始まりは、完成品メーカーではありませんでした。
1915年、モータの販売と修理から始まった
その会社が、自社製品へ大きく踏み出したのが1958年です。
国産初の携帯用電気カンナ
充電式への流れも、最近始まったものではありません。
1969年から充電式工具をつくっている
今の戦略は、その充電技術を電動工具の外へ広げることです。
工具から、OPEや清掃・アウトドアへ
ただ、マキタの強みとして会社自身が繰り返し挙げるのは、製品技術だけではありません。
約50カ国の直営拠点、約180カ国で販売
プロ向け工具は、壊れたときに現場が止まる製品です。
だから販売網と修理網は、単なる販路ではありません。
「売る」だけでなく、「止めない」ための拠点網
工具は、工場で完成した時点ではまだ仕事をしていません。
現場へ届き、使われ、壊れたら直り、また使える状態になって初めて価値が続きます。
THE VIEW AFTER THE NUMBERS
数字をつなぐと、こう見えた
2026年3月期のマキタは売上7,776億円、営業利益1,047億円。
海外売上は6,455億円で、当サイト計算では全社の約83.0%です。欧州だけで約50.2%。さらに生産台数の92.5%を海外工場が担っています。
始まりは1915年のモータ・変圧器の販売修理。1958年に国産初の携帯用電気カンナを発売し、1959年に電動工具メーカーへ転換しました。1969年には最初の充電式工具、2005年にはリチウムイオン電池を使った充電工具へ進み、現在はOPEや清掃・アウトドア製品まで「充電製品の総合サプライヤー」として広げています。
ただし、マキタの現在地を製品だけで見ると半分です。
海外約50カ国の直営拠点と約180カ国の販売網を持ち、販売だけでなく修理や部品供給まで地域で行う。
つまりマキタは、工具を世界へ輸出している会社というより、工具が止まらないための生産・販売・修理網を世界に張った会社です。