株式会社クボタ · 2025年12月期
農機より先に、水道管だった。クボタ135年の二本柱。
クボタと聞くと、まずトラクタやコンバインを思い浮かべます。現在の数字を見ても、その印象は間違っていません。2025年12月期の売上高3兆189億円のうち、機械部門は2兆6,286億円、87.1%を占めます。ただ、会社の歴史を逆にたどると、農機より前に太い事業の起点があります。1890年に鋳物業として創業し、1893年には水道用鋳鉄管の製造を開始。農工用エンジンは1922年です。現在も水・環境部門は3,744億円、売上の12.4%。クボタは農機を中心に巨大化しながら、創業初期の『水』も130年以上残してきた会社です。
投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。
クボタと聞いて、最初に浮かぶのは農機でしょう。
トラクタ、コンバイン、田植機。
現在の数字を見ても、それは中心です。
売上高は3兆189億円
現在の会社を最も大きく支えているのは、機械部門です。
機械は2兆6,286億円、87.1%
その機械部門の中でも、農機・エンジンが大きい。
農機・エンジンだけで2兆33億円
建機は6,253億円
ただ、残りの中には130年以上続く別の柱があります。
水・環境は3,744億円、12.4%
現在は機械が圧倒的。それでも水・環境は残る
2025年12月期の売上高。農機・エンジンと建機は機械部門の内訳です。
そして今のクボタは、日本市場だけでこの規模になったわけではありません。
売上の77.3%は海外
ここまでなら、クボタは巨大な農機・建機会社に見えます。
でも、会社の最初の大きな社会インフラ事業は農業ではありませんでした。
1890年、始まりは鋳物だった
その鋳造技術が、まず水道へ向かいます。
1893年、水道用鋳鉄管を始めた
農業機械につながる動力の事業は、その後です。
1922年、農工用エンジンへ
戦後、その枝が「農機のクボタ」という現在の印象へ近づきます。
1947年に耕うん機、1960年に乗用トラクタ
農機が水道管より大きくなった。
だからといって、水の事業が消えたわけではありません。
現在、機械は87.1%。
水・環境は12.4%。
大きさは違います。
それでも、1893年に始まった水の事業が130年以上後も3,700億円を超えて残っていることは、クボタの歴史の見え方を少し変えます。
THE VIEW AFTER THE NUMBERS
数字をつなぐと、こう見えた
2025年12月期のクボタは売上高3兆189億円、営業利益2,655億円。
機械部門は2兆6,286億円、87.1%で、現在の会社の中心です。その内訳は農機・エンジン2兆33億円、建機6,253億円。
一方、水・環境部門は3,744億円、12.4%あります。
歴史をさかのぼると、1890年の鋳物業から、1893年には水道用鋳鉄管へ。農工用エンジンは1922年、耕うん機は1947年、乗用トラクタは1960年です。
つまり、水道管の事業は農機につながるエンジンより29年早く始まっていました。
現在のクボタを「本当は水の会社」と読む必要はありません。数字では明確に機械会社です。
ただ、食を支える機械と、水を支えるインフラという二本の柱を、規模を変えながら135年持ち続けてきた会社として見ると、農機だけでは見えない輪郭が現れます。