ファナック株式会社 · 2026年3月期

ファナックは、ロボットの会社なのか。

ファナックと聞けば、黄色い産業用ロボットを思い浮かべる人が多いかもしれません。実際、2026年3月期のロボット売上は3,786億円で、全社売上の44.1%を占める最大部門です。ただし、過半ではありません。FA、ロボマシン、サービスを合わせると55.9%。しかもファナック自身は、CNCとサーボを『基本技術』とし、それをロボットやロボマシンへ応用すると説明しています。数字をつなぐと、ファナックはロボット単体の会社というより、工場を動かす自動化技術を積み重ねた会社に見えてきます。

44.1%ロボットの売上構成比
55.9%ロボット以外の売上構成比(当サイト計算)
87.1%海外売上比率(当サイト計算)

投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。

ファナックと聞いて、まず思い浮かぶのは黄色い産業用ロボットかもしれません。

そのイメージは間違っていません。

ただ、数字を部門別に分けると、会社の輪郭はもう少し広く見えてきます。

売上高は8,578億円

その売上で最も大きいのは、やはりロボットです。

ロボットは3,786億円

ただし、44.1%は過半ではありません。

ロボット以外で55.9%

DATA VIEW

ロボットが最大。でも、会社は4つの層でできている

2026年3月期の部門別売上高。

2,085億円FA
3,786億円ロボット
1,296億円ロボマシン
1,411億円サービス

では、ロボット以外の中で何が重要なのでしょうか。

まず見るべきはFAです。

FAは2,085億円

ファナック自身は、CNCとサーボを「基本技術」と表現しています。

CNCとサーボが、ロボットやロボマシンにもつながる

この技術の根は、ロボットより古くまで遡ります。

始まりは1955年のNC開発

もちろん、ロボット自体の積み上がりも大きいです。

ロボットは累計100万台

そして、売って終わりでもありません。

サービスだけで1,411億円

その保守方針はかなり明確です。

使われる限り、保守する

さらに、顧客の多くは日本の外にいます。

日本の売上は12.9%

DATA VIEW

売上の約87%は日本の外

2026年3月期。海外87.1%は日本12.9%からの当サイト計算。

売上の約87%は日本の外
海外87.1%
日本12.9%

ロボットは、ファナックの顔です。

でも、その顔だけを見ると、CNCとサーボから始まった技術のつながりや、加工機、サービス、世界の工場との長い関係が見えにくくなります。

THE VIEW AFTER THE NUMBERS

数字をつなぐと、こう見えた

2026年3月期のファナックは、売上8,578億円、営業利益1,838億円。ロボットは3,786億円、44.1%で最大部門です。

ただし、FA・ロボマシン・サービスを合わせると55.9%。ロボットだけで会社の過半を説明することはできません。

さらにファナックは、CNCとサーボを基本技術とし、それをロボットやロボマシンへ応用すると説明しています。1955年に始めたNC開発はCNC累計500万台へ、ロボットは累計100万台へ伸びました。

そしてサービスは売上の16.5%。世界280以上の拠点で100ヶ国以上を支え、商品が使われる限り保守する方針を掲げています。

日本売上は12.9%で、海外は当サイト計算で87.1%。

数字をつなぐと、ファナックは「ロボットを売る会社」より、CNC・サーボ・ロボット・加工機・サービスを一つにつなぎ、世界の工場を自動化する会社として見る方が、その全体像に近づきます。

使用した一次資料

2025年度 決算説明会 資料

ファナック株式会社 · 2026-04-24

使用ページ: p.2-3 / p.9 / p.10

原文を開く →

NEXT COMPANY

株式会社キーエンス · 2026年3月期

次の会社を見る

キーエンスは、センサーの会社なのか。

キーエンスは、センサーの会社でなくなったわけではない。センサーは今もFAの中核商品だ。ただ、2026年3月期の売上1兆1,693億円、営業利益5,958億円という規模を支える会社の説明を読むと、輪郭は商品単体より広い。直販で顧客現場の一次情報を拾い、潜在ニーズを幅広い業界で使える汎用品に変え、ファブレスで生産し、全商品を当日出荷する。新商品の約7割は世界初・業界初をうたい、FAから研究開発、品質保証、物流、小売、さらにデジタル領域へも広げている。海外売上は7,792億円、当サイト計算で66.6%。キーエンスは『センサーを売る会社』というより、現場の課題を標準化された高付加価値商品へ変え、世界へ素早く届ける仕組みを持つ会社として見ると理解しやすい。

数字から会社を見る →
51.0%営業利益率(当サイト計算)