株式会社第一興商 · 2026年3月期
第一興商が見直す、DAM一台の稼ぎ方
第一興商は、カラオケ店舗やスナックなどへ通信カラオケDAMの機器と音源・映像を提供する会社です。ビッグエコーなどのカラオケルームや飲食店舗も、自ら運営しています。

機器を置いた先から、毎月の収入が入る
機器とコンテンツを届ける仕事、部屋を運営する仕事
第一興商グループが担う二つの役割。矢印は提供するものと収入の関係を表します。
業務用のうち機器販売の収益は原則引渡し時。賃貸と音源・映像提供は月ごとに収益を認識します。自社店舗ではサービス提供時に認識します。図は全機器が賃貸であることや、料金体系の一律性を示しません。
ビッグエコーなどの自社店舗では、会社が部屋や飲食を利用客に提供します。こちらはサービスの提供が完了した時点で収益を認識する、別の事業です(有価証券報告書 PDF 6・71ページ)。
同じカラオケでも、売上と利益の大きさが変わる
機器・コンテンツを提供する事業の利益が大きい
2026年3月期の実績、セグメント営業利益。棒は百万円、表示は億円。0起点の共通尺度。本社費用等の調整前で、予想値は含みません。
出典:有価証券報告書 PDF 108ページ。個別機器や一店舗あたりの利益の比較ではありません。
新機種は、販売と自社の部屋の両方に効いた
販売効果が薄れる翌年を、何で補うか
DAM一台の収益を高めるための方針
2026年5月の決算説明会資料が示す狙いを整理しています。
- 機能とコンテンツ付加価値で一台あたり収入を増やす
- 営業と費用営業体制を効率化し、コンテンツを適正化する
- エルダー市場高齢者施設向けは稼働台数も伸ばす方針
高齢者施設などのエルダー市場では、引き続き稼働台数も増やす方針です。専用機FREE DAM LIFEの機能を訴求し、健康寿命の延伸や施設職員の負担軽減に貢献する狙いを示しています。既存市場と、成長を見込む高齢者向けでは、会社が追う指標も異なります(決算説明会資料 PDF 19・27ページ)。
THE VIEW AFTER THE NUMBERS
数字をつなぐと、こう見えた
第一興商が見直すのは、カラオケ機器を売り、動かす台数の先にある、一台の稼ぎ方です。機器賃貸と音源・映像の提供には月ごとの収入があり、自社店舗では部屋と飲食を使ってもらう収入があります。
2026年3月期は、新機種が販売と店舗の両方を支えました。翌期予想では、販売効果の剥落をストック収入の増加で補う想定です。一台あたりの収入を増やす取り組みと、そのための機器・コンテンツ投資を合わせて見る。 それが、台数を中心にした見方から一歩進んで、DAMの商売を読む手掛かりになります。