味の素株式会社 · 2026年3月期

味の素の半導体材料は、顧客の工程を再現して育つ。

味の素は、調味料・食品や冷凍食品を扱う会社です。製薬会社向けの原料・製造サービスや、半導体基板メーカー向けの絶縁フィルムABFも提供しています。

食品を中心に、技術は遠くへ

顧客の工程を、味の素の中で再現する

顧客と試し、分担して届けるABF

開発では評価を往復させ、量産ではワニスからフィルムへ仕事を引き継ぎます。

開発・評価

味の素グループ

顧客の工程を再現して試作

試作品評価・フィードバック
パッケージ基板メーカー

試作品を自社の条件で評価

量産・供給

グループ内ワニスをつくる

精密計量・混合・ろ過

ワニス
外部委託
塗って、切る

PETフィルムへ塗工

冷凍保管・出荷
ABFフィルム
パッケージ基板メーカー基板の層間に使う

銅配線を隔てる絶縁材料

製品の位置と工程の分担を示す模式図です。基板の層数や寸法は実物を表していません。

出典:2026年6月 電子材料事業説明資料用途 p.9開発体制 p.17顧客工程 p.18生産分担 p.19

顧客との共同設計や工程の再現は、会社がその競争力を説明する具体的な仕組みです。シェアの数字だけでは見えない、採用前の試作・評価と採用後の供給の仕事があります。

基板が大きくなると、使う材料も増える

基板メーカーがより大きく複雑な基板をつくるには、その中で使う材料も加工や信頼性の条件を満たす必要があります。顧客の工程を再現する設備は、こうした変化に合わせて材料を改良するために使われます。

食品で育てた技術を、材料の評価へ使う

現在の開発にも食品との接点があります。2026年6月の説明資料は、食品で培った分析力や品質保証技術を、電子材料の素材評価に使っていると説明しています。歴史上の副産物の利用に加えて、顧客に材料を届けるための分析・評価にも共通の技術が働いています(説明資料 p.17)。

決算では、食品とヘルスケア等に分かれる

DATA VIEW

二つの食品セグメントで売上の77.5%

2026年3月期。公表された丸め値からの当サイト計算。残りはヘルスケア等とその他で、食品用アミノ酸やサプリメントも含みます。

全社売上の構成: 調味料・食品+冷凍食品 77.5%, 他のセグメント 22.5%全社売上の構成
調味料・食品+冷凍食品77.5%他のセグメント22.5%

出典:数字で見る味の素グループ。

DATA VIEW

ヘルスケア等の事業利益の増加

2025年3月期と2026年3月期の実績。表示額は億円。全社共通費を除く同一セグメントの事業利益を、0起点の共通尺度で比較。

ヘルスケア等の事業利益の増加
2025年3月期456億円
2026年3月期662億円

出典:セグメント情報[IFRS]。表示額は億円単位に丸めています。

THE VIEW AFTER THE NUMBERS

数字をつなぐと、こう見えた

味の素のABF事業は、基板メーカーの工程を理解し、材料を試し、委託先と供給を分担する仕事です。食品で磨いた分析や品質保証の技術が、その開発を支えています。

食品2セグメントが売上の77.5%を占める一方、電子材料や医薬関連を含むヘルスケア等の事業利益は662億円になりました。食品から育った技術を、異なる顧客の製造現場で使える材料やサービスへ仕立てることが、この事業の広がりを支えています。

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使用した一次資料

電子材料事業の成長戦略

味の素株式会社 · 2026-06-30

使用ページ: p.3 / p.9,17 / p.10,17-18 / p.11 / p.19

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15.1%2026年3月期 チェーン事業の営業利益率