象印マホービン株式会社 · 2025年11月期
象印は、炊飯器の会社なのか。
象印と聞けば、炊飯器を思い浮かべる人は多いはずです。実際、2025年11月期の炊飯ジャー売上は426億円。単品の事業としては大きく、会社も今後の中核に置いています。ただし、全社売上911.5億円に占める比率は当サイト計算で約46.7%。過半ではありません。しかも象印の出発点は炊飯器ではなく、1918年のマホービンでした。真空断熱から保温、加熱、炊飯へ広がり、いまはレンジ、生活家電、飲食事業まで「食と暮らし」の周辺へ伸びています。炊飯器を中心にしながら、炊飯器だけではない象印を数字から見直します。
投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。
象印と聞けば、炊飯器を思い浮かべる人は多いはずです。
そのイメージには、かなり強い数字の裏付けがあります。
ただ、会社全体を炊飯器だけで説明すると、少し足りません。
売上は911.5億円
まず大きいのは、やはり調理家電です。
調理家電で約70.6%
その中で最も象印らしい商品が、炊飯ジャーです。
炊飯ジャーは426億円
つまり、炊飯器以外も合わせると半分を超えます。
炊飯ジャー以外で約53.3%
最大の商品は炊飯ジャー。でも、全社の過半ではない
2025年11月期。構成比は当サイト計算。
会社の売上区分で見ると、炊飯以外の姿がもう少し分かります。
リビング164.3億円、生活家電76.6億円
売上は4つの商品領域に分かれている
2025年11月期の会社開示区分。
この広がりを理解する鍵は、社名にも残っている「マホービン」です。
出発点は1918年のマホービン
現在の事業説明にも、その原点は残っています。
マホービンの「熱」の技術は、今も一つの柱
その商品は日本だけで売られているわけでもありません。
海外売上は32.6%
一方で、象印は商品を売るだけでなく、「おいしいごはん」を体験として提供する事業も始めています。
飲食事業は6億円
今後の計画も、炊飯ジャーを捨てるのではなく、その周辺を広げる形です。
炊飯ジャーを残したまま、レンジやリビングを伸ばす
象印は、炊飯器の会社です。
ただ、その炊飯器は、100年以上続く会社の一つの到達点であって、会社そのものと完全に同じではありません。
THE VIEW AFTER THE NUMBERS
数字をつなぐと、こう見えた
2025年11月期の象印マホービンは売上911.5億円、営業利益74.4億円。調理家電は約70.6%を占め、その中でも炊飯ジャーは426億円と最大の単品領域です。
ただ、炊飯ジャーの全社売上構成比は当サイト計算で約46.7%。炊飯ジャー以外の売上を合わせると53.3%になります。
会社の原点は1918年のマホービンです。そこから保温・保冷、電子ジャー、炊飯へ広がり、現在はリビング製品や生活家電、さらに飲食事業も展開しています。海外売上も32.6%です。
中期計画でも、炊飯ジャーを426億円から441億円へ伸ばす一方、オーブンレンジを34億円から80億円へ、リビング製品を164億円から182億円へ拡大する目標を掲げています。
つまり象印は、「炊飯器をやめて別の会社になる」のではなく、マホービンから炊飯器へ広げてきた技術とブランドを、食と暮らしの周辺へさらに伸ばしている会社と見ると、その全体像が分かりやすくなります。