SGホールディングス株式会社 · 2026年3月期

宅配便とトラック一台のあいだ。SGホールディングスの低温物流。

繁忙期に車を手配できず、売れるはずの冷凍食品を出荷できない。SGホールディングスの2025年統合報告書にある課題です。同社は佐川急便などを擁し、荷主に宅配便や貨物輸送、倉庫での保管を提供する物流グループです。提案された運び方と倉庫の使い方をたどり、2026年3月期に開示された低温物流の成果を読みます。

保冷箱と荷物を載せたパレット、倉庫の出入口、作業する人、大小の配送車を描いたイラスト

出荷したい日に、車を用意できない

宅配便と一台貸しのあいだ

まとめて運び、宅配便につなぐ

統合報告書2025にある、冷凍・冷蔵食品の通販会社への提案。生産拠点から直接運ぶ道と、保管を経由する道が示されています。

センターへの二つの搬入経路

生産拠点から直接
生産拠点
保管拠点を経由
生産拠点
チャーター
保管拠点

佐川急便 × 名糖運輸

クールECセンター

共同配送で届く荷物を、宅配便へつなぐ

佐川急便の宅配便

個人や法人へ

個人
法人

特定の通販会社への提案の図です。前の冷凍食品メーカーの門前倉庫の提案や、おせちの季節例とは別の事例で、すべての低温貨物に共通する経路ではありません。数量・温度・所要時間や、実現した利益を示すものではありません。

統合報告書2025・低温ECの提案 p.24(冊子 p.50)

倉庫には、空く季節もある

荷物の量に合う車だけでなく、どこに置き、いつ動かすかまで含めて組み立てる。低温物流では、倉庫と輸送の予定がつながっています。

低温物流の組み立て方

荷物に、場所と時間を合わせる

2025年統合報告書の荷主事例と季節商品の説明から整理した、三つの調整。

荷主の出荷条件量・納品先・必要な時期に応じたSGグループの提案
  1. 量に合わせて運ぶ名糖運輸・ヒューテックノオリンの低温物流と、佐川急便などの配達機能を組み合わせる
  2. 拠点と経路を組むSGが荷主へ、工場・納品先近くの倉庫と共同配送・チャーターを提案
  3. 季節をすり合わせる佐川急便が顧客の時期・広さと、グループの空き状況を調整する課題

25億円の利益改善は、どこから来たか

宅配便にも、途切れない輸送力が要る

THE VIEW AFTER THE NUMBERS

数字をつなぐと、こう見えた

SGの低温物流には、荷物の量に合う運び方と、必要な場所・時期の倉庫や車両を組み合わせる仕事があります。冷凍食品メーカーの配車の悩みも、おせちの季節性も、その組み合わせを問う事例です。

2026年3月期の施策別利益改善は、2024年3月期比25億円。その中心は既存顧客への拡販でした。運べる選択肢を増やし、利益につなげ、必要な日に途切れず運ぶ。 身近な宅配便の先には、この三つを同時に進める仕事が広がっています。

この記事を共有

Xでシェア

投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。

使用した一次資料

統合報告書2025:価値創造に向けた成長戦略

SGホールディングス株式会社

使用ページ: p.21 / p.22 / p.24

原文を開く →

2026年3月期 決算説明資料

SGホールディングス株式会社 · 2026-05-08

使用ページ: p.7 / p.9

原文を開く →

2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)

SGホールディングス株式会社 · 2026-05-08

使用ページ: p.5 / p.27

原文を開く →

NEXT COMPANY

株式会社トリドールホールディングス · 2026年3月期

次の会社を見る

丸亀製麺の厨房は小麦粉から始まる

丸亀製麺は、小麦粉からうどんをつくる工程を店舗の中に持ち、麺職人制度で生地の状態を判断する技術を育てています。2026年3月末の国内直営店は887店、同年3月期の事業利益は219.55億円。トリドールの収益の中心を支えるのは、各店の調理と、それを続ける人の技術です。ただし、人材育成だけの売上・利益への効果は開示されていません。

数字から会社を見る →
887店2026年3月末 丸亀製麺の国内直営店