株式会社良品計画 · 2025年8月期

無印良品は、雑貨を売る会社なのか。

無印良品と聞けば、収納用品や文房具、家具などの生活雑貨を思い浮かべます。でも2025年8月期、生活雑貨の売上構成比は46.9%。店舗は海外の方が多く、会社は店舗を『地域のコミュニティセンター』にすると掲げています。

46.9%生活雑貨の営業収益構成比
757 / 1,474店舗海外店舗 / 国内外店舗
1,750万人国内MUJIアプリ年間アクティブユーザー

投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。

「無印良品」は、商品そのものの印象がとても強いブランドです。収納用品、文房具、家具、衣料品、レトルトカレー。店に入ると、同じ考え方で作られたものが静かに並んでいます。

だから、良品計画を「雑貨を売る会社」と捉えたくなります。

ところが数字を追うと、会社が作ろうとしているものは、商品棚よりずっと広いことが分かります。

まず、売上は7,846億円まで大きくなった

ただし、その売上の中身は「生活雑貨」だけではありません。

生活雑貨は、売上の半分を切っている

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売上は『雑貨だけ』ではない

2025年8月期の商品別営業収益構成比。

46.9%生活雑貨
36.4%衣服・雑貨
13.3%食品
3.4%その他

そして、その売場は日本だけに広がっているわけでもありません。

海外の店舗数が、国内を上回った

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店舗数では、すでに海外が過半

2025年8月末。ライセンスドストア、Café&Meal MUJI、IDÉEを含む。

1,474店舗: 海外 51.4%, 国内 48.6%1,474店舗
海外51.4%国内48.6%

「無印良品の店」は、国内の生活雑貨店というより、世界各地の生活圏に置かれたネットワークになりつつあります。

店の外にも、1,750万人との接点がある

ここまでは、大きな小売企業として理解できます。良品計画が少し変わっているのは、店舗に別の役割まで持たせようとしているところです。

会社自身が、店舗を「コミュニティセンター」と呼ぶ

店舗の活動ページでは、地域の食品・工芸を扱う「つながる市」、ワークショップ、防災活動、生鮮食品、移動販売なども紹介されています。店舗を「買う場所」だけにしないという方針は、かなり具体的です。

売った商品を、店に戻してもらう

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店舗は『売って終わり』の場所でもない

2025年8月期の資源循環に関する実績。

424,329件店頭回収
88,302着リユース・アップサイクル販売

商品を売る入口としてだけでなく、使い終わった商品を回収し、もう一度流通へ戻す出口としても店舗を使っています。

さらに「商品」ではなく、泊まる場所までつくる

家具を売るだけでなく、その家具や日用品が置かれた「暮らし方そのもの」を体験する場所まで事業にしています。

そして、2028年には1兆円を超える規模を計画している

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増やす店舗も、海外の方が多い

3ヶ年ローリング計画の年平均店舗純増数。

+45店舗/年国内
+70店舗/年海外

つまり良品計画が増やそうとしているのは、単なる「無印良品の売場」ではありません。衣・食・住を売り、アプリでつながり、地域活動を行い、使い終わった商品を回収し、ときには宿泊の入口にもなる拠点です。

THE VIEW AFTER THE NUMBERS

数字をつなぐと、こう見えた

数字をつなぐと、良品計画は「デザインの良い雑貨を売る会社」だけではありませんでした。

生活雑貨は売上の46.9%。海外店舗数はすでに国内を上回り、国内アプリには年間1,750万人のアクティブユーザーがいます。その店舗を会社自身が「地域のコミュニティセンター」と位置づけ、年間数千回の地域活動、商品の回収と再販売、さらに宿泊まで広げています。

無印良品の商品に共通するのは、生活の基本を整えることです。そして会社が広げているのは、商品の種類だけではなく、日常生活と接する場所そのものでした。良品計画は、雑貨店というより、世界各地で「暮らしの接点」を増やしていく会社として見ると輪郭がはっきりします。

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