リンナイ株式会社 · 2026年3月期
リンナイが米国で払った27億円の関税
リンナイは、家庭や店舗などで使う給湯器、ガスコンロ、暖房機器をつくる会社です。米国の主力商品には、必要なときに水を加熱して、シャワーや水栓へお湯を送るタンクレス給湯器があります。
使用資料 4件公開 2026-10-24最終確認 2026-10-24
DATA VIEW年後半に増えた関税の支払い
米国事業、2025年の四半期別支払額。単位:百万円、いずれも概数。棒は共通の0起点です。
4〜6月約280百万円
7〜9月約1,200百万円
10〜12月約1,230百万円
出典:決算説明資料 p.12。1〜3月は資料上「-」のため、0円と置かず図から除いています。通年の約27億円は会社が別途示した概数です。
関税の表には、完成品と熱交換器が並ぶ
給湯器の中で、水と熱が出会う
二次熱交換器で予熱し、一次熱交換器でさらに温めて、水栓へ送ります。
使う場所へ
水の経路燃焼の熱・排気の経路
米国公式サイトの二つの熱交換器を使う説明を模式化しています。配置、寸法、色は製品仕様や材質を表しません。関税の対象となる金属量を描いた図でもありません。
出典:Rinnai America「Tankless 101」
高効率タイプは、台数が伸びていた
値上げをしても、時間差が残る
日本からの部材供給と、米国の運営費用
CONCEPT MAP米国で給湯器を供給し、利益を残すための仕事
2026年3月期資料と統合報告書が示す、商品・調達・運営の関係。
米国の給湯器事業主に暦年2025年の実績
- 高効率タイプを売る全体の台数が減る中でも、コンデンシングは増加
- 部材を調達し、価格を変える関税の変更と価格改定の時期にずれ
- 組織と固定費を見直す供給、人件費、運営体制も収益の課題
グループ全体では、2026年3月期の給湯機器売上は2,819.2億円で連結売上の59.9%、連結営業利益は505.31億円でした。米国の事例はこの大きな給湯機器事業の一地域を読むものです(決算説明資料 p.7、決算短信 p.1)。
THE VIEW AFTER THE NUMBERS
数字をつなぐと、こう見えた
給湯器の熱交換器は燃焼で生まれた熱を水へ渡します。その部品や完成品を米国へ供給する過程には、関税と、費用の変化を価格へ反映する仕事がありました。
2025年は高効率タイプの販売が伸びても、米国事業の営業利益率は2.6%でした。約27億円の支払いから見えるのは、どの商品を売るかに加えて、部材をどうそろえ、いつ価格を変え、どの費用で運営するかが問われる商売です。