旭化成株式会社 · 2026年3月期

化学会社に、家と人工腎臓がある。旭化成3兆円の枝分かれ。

旭化成には、サランラップ、ヘーベルハウス、電子材料、人工腎臓というかなり離れた顔があります。2026年3月期の売上高は3兆745億円、営業利益は2,312億円。現在はマテリアル・住宅・ヘルスケアの3領域で構成されています。出発点は1920年代のアンモニアとレーヨンでした。そこから高分子・膜・加工・化学プロセスの技術が、家、半導体、医療へ枝分かれしていきます。

3兆745億円FY2025連結売上高
2,312億円FY2025連結営業利益
3領域マテリアル / 住宅 / ヘルスケア

投資判断や銘柄推奨を目的とした記事ではありません。企業が公開した一次資料を、会社の輪郭が見えてくる順番で読み直しています。

旭化成には、かなり違う顔があります。

サランラップ。ヘーベルハウス。電子材料。人工腎臓。

現在の会社を一つの製品だけで説明するのは難しいです。

材料の技術が、家と医療にも根づく
記事を一枚で読む

繊維、フィルム、建材、膜の素材模型で、マテリアル・住宅・ヘルスケアへの広がりを表した編集上の解釈です。すべてが一つの素材から生まれたことや、実際の製品構造・性能を示すものではありません。

売上高は3兆745億円

DATA VIEW

旭化成の現在の3領域

会社が現在示している事業構成。

Materialマテリアル
Homes住宅
Healthcareヘルスケア

この三つは、一見するとかなり離れています。

1922年、衣料から始まった

アンモニアとレーヨンが技術の土台

その後、生活の中へ直接入る製品が増えます。

1960年、サランラップ

1967年、建材へ

1971年、エレクトロニクスへ

さらに、材料を「人の体の中で働くもの」へ伸ばします。

1974年、人工腎臓

会社自身も、衣料から医療へのつながりを技術の継承として説明しています。

繊維の技術が、医療用膜へ

住宅にも、医療にも、共通技術がある

つまり、旭化成の多角化は「化学とは関係ない事業を次々に持った」というより、同じ技術群が社会の別の課題へ移っていった歴史に近いです。

THE VIEW AFTER THE NUMBERS

数字をつなぐと、こう見えた

2026年3月期の旭化成は、売上高3兆745億円、営業利益2,312億円。

現在の事業は、マテリアル・住宅・ヘルスケアの3領域です。

1920年代のアンモニアとレーヨンから始まり、1960年代に樹脂・建材、1971年にエレクトロニクス、1974年に人工腎臓へ広がりました。

会社は現在も、膜・セパレーション、繊維・ポリマー、電気化学、バイオ、化合物半導体などを共通のコア技術として位置づけています。

旭化成は化学会社をやめて、住宅会社や医療会社になったわけではありません。

化学で磨いた材料・膜・プロセスの技術を、人の暮らしの別の場所へ移し続けた会社として見ると、家と人工腎臓が同じ会社にある理由がつながります。

使用した一次資料

衣料から医療へ、事業進化の舞台裏には旭化成のコア技術とイノベーション

旭化成株式会社 · 2024-03-13

原文を開く →

NEXT COMPANY

テルモ株式会社 · 2026年3月期

次の会社を見る

測る、刺す、通す、循環させる。テルモ1.13兆円の100年。

2026年3月期のテルモは売上収益1兆1,319億円、営業利益1,763億円。心臓血管領域は6,764億円、血液・細胞テクノロジーは2,310億円、メディカルケアソリューションズは2,161億円でした。1921年、良質な体温計の国産化を目的に設立。1960年代には日本初の使い切り注射器を投入し、1977年に人工透析器、1982年には世界初の多孔質中空糸膜型人工肺、1985年には血管造影カテーテルシステムを発売しました。現在では脳血管、心臓血管、血液・細胞、薬剤投与などへ領域が広がっています。テルモは体温計をやめて別の会社になったのではなく、医療現場の課題を一つずつ解くなかで、身体に関与する場所と深さを広げてきた会社です。

数字から会社を見る →
1兆1,319億円FY2025売上収益